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池袋村の痕跡

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池袋村の古地図に標高を記入していて面白いことが分かってきました。活断層の存在があるのではないかと思えてきたので、平成7年に調査された「東京西北部」都市圏活断層図」をみていると今日の坂道の高低差が実感できます。重林寺脇の西側道路と本堂との高低差は1,3mさらに西に流れる谷端川は4,1mも段差があるのです。御嶽神社本殿から鳥居前道路を越えた西の谷端川が段差2.1mで断層で沈下した場所となり、氷川神社の本殿は標高30.8mで、すぐ裏手の道は段差1.7mの活断層の縁になります。神社の西を流れる谷端川は村の境界線で段差は5.5mあり、まさに字のごとく活断層の端に沿って流した人工の川なのです。江戸時代の宝永年間(1708年12月)に富士山が噴火し積もった火山灰の為大規模な食糧被害や干ばつがあり、地域の村の長(おさ)達が幕府に陳情して利用料を払うことで農業用水として使っていました。もともとは飲み水として仙川(千川)用水と粟島神社の湧水を利用して谷端川に合流させたのは庶民の為ではなく、小石川などの寺社や養生所で利用するためのものでした。湧水といえば池袋平和通り商店街の「池袋の森」入口近辺(駐車場の所標高30.8m)から日照りでも枯れない澄んだ水が西の方向へ小川として流れていました。江戸の中期には石橋ができ街道を挟んで流れ下っているのが池袋村の古地図にも描かれています。水が枯れない理由はそこがすり鉢の底になる地形的特徴からだとわかったのです。江戸の頃も湧水池付近は木々が生い茂っていた寂しい街道脇の場所でありました。豊かな水を村人は当然便利に利用したことでしょう。西に流れる小さな小川はある時期の大雨が降った後に太い流れになり、真東から真西に水面が銀色に光りゆっくりとうねりながら流れ下ることになり、この場所の周りは適度に見晴らしが良くなっていた為、太陽の光の反射状況から白蛇伝説が生まれることになったと考えます。湧水池を標高値でとらえると商店街の長さは全体で南北560mであり高低差は川越街道入り口から70mほど入ったところが32.3mと北側で最も高く、湧水池とは1.5mの高低差があり、南側トキワ通り口標高32.6mでは高低差は1.8mと大人の背丈分もあります。湧水池の西側は32.5m東側は32mの値です。このようにこの地域に降る雨はここの一点に集まるため、湧き続けることが出来ました。当時の川筋の痕跡は等高線と洪水ハザードマップの流域浸水予想区域図から浮き出てきます。平和通りから流れた当時の湧水は谷端川と合流した先は標高28.3mで高低差は2.5mとなるのですが、途中も緩やかな下りとなっていて現在線路で分断されたその場所での高低差は1.7mとなります。そこからさらに下って合流地点との高低差は80cmで湿地帯となり、その場所では水田もしくは葦原が広がっていたことでしょう。また谷端川に袋の様に囲まれていた内側の地形が池袋村の名の由来になったのだろうと記されている文献(新編武蔵風土記稿)があります。「丸池のはなし」の藤兵衛の話とした民話の中に池袋の森のそばにあった湧水池であろうと思われる場所の記述があります。池の北はお米がとれる本村(もとむら)今の池袋本町になります。西は上(かみ)という場所、池の近くは原(はら)今の池袋2丁目という場所の記述があるのです。これらの地名から池の位置を推測することができるのです。いつの日からなのか長い年月の間に何らかの原因で池が涸れ川筋は人が通る道へと変化していったのです。大きな地震による地殻変動で湧水の量が極端に減少した為か、周りに人が増え樹木伐採による保水力低下が起きた為なのかわかりませんが、必ずなにか原因があるはずです。この池に関する言い伝えがいくつかあります。一つは白蛇をみた話、二つは池を荒らした事による祟りの話、三つは毎夜決まった時刻に池に白い袋をかついでくるものが女性か亀である話、四つは白蛇と亀の会話での幻想的夢物語で、その内容も興味深いものです。このような話が多く語られてきたのも、当時日照りでも枯れない池が、生活するうえで安心かつ心のささえになっていた事と人々の篤い信仰心に結びついた恐れが根底にあったからでしょう。生活が安定して水の利用も変わり月日が経つにつれ徐々に井戸が作られるようになっていきました。ここ街道沿いでの水脈の場所は浅く3mも掘れば水が湧くような場所でした。昭和年代には1軒に1つの井戸が普通に存在し、人が多く集まることで水位は下がりましたが、まだまだ井戸は生活水として普通に使用していたのです。
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ピース君

Author:ピース君
池袋平和通り商店街で、「ナミアゲハ蝶とトンボを育てて飛ばそう!」の活動や江戸時代池袋村の中心であった商店街の歴史調査報告の様子をお知らせします。
主に活動内容や地域の情報を綴ります。
興味のある方は、ちょっと立ち寄ってのぞいて見てください。

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